JBA協会ブログ

2026年07月02日

【令和8年7月施行】あはき療養費の新旧比較表|変更点と算定ルールを解説

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【令和8年7月施行】あはき療養費の新旧比較表|変更点と算定ルールを解説

鍼灸院・マッサージ院の皆様、令和8年7月1日以降の施術分より、新たな療養費の算定基準が適用されます。

今回の改定では、現下の物価高騰や賃上げ動向を踏まえ、基本料金の大幅な引き上げ(全体改定率+0.60%)が実施されました。

本記事では、あん摩マッサージ指圧、およびはり・きゅう療養費の新旧料金比較表を網羅し、ベースアップの全貌を徹底解説します。

【本記事の根拠となる通知一覧】

👉 厚生労働省 公式行政資料:厚生労働省ホームページ はり師、きゅう師及びあん摩・マッサージ・指圧師の施術に係る療養費の改定等について

🔍 今回の改定の「全体像」をチェック
新旧料金比較表、50%逓減、施設集中減算、訪問区分細分化など、令和8年7月療養費改定のすべての変更点と重要トピックスを網羅した総まとめ記事です。まずはこの記事から全体の流れを把握することをおすすめします。
1. 【完全版】あん摩マッサージ指圧 旧・新料金比較表

マッサージ療養費は、基本となる施術料、および訪問施術料の各既存区分において1局所あたり一律20円のベースアップとなりました。

① 施術料(通所・1回あたり)
局所数 旧料金 新料金 差額
1局所 450円 470円 +20円
2局所 900円 940円 +40円
3局所 1,350円 1,410円 +60円
4局所 1,800円 1,880円 +80円
5局所 2,250円 2,350円 +100円
② 訪問施術料(1回あたり)

同一日・同一建物で施術を行った人数によって区分が変わります。今回の改定により、従来の「10人以上」の一律区分が廃止され、より細分化された新区分が新設されました。

区分(人数) 局所数 旧料金 新料金 差額・備考
訪問施術料1
(1人の場合)
1局所 2,750円 2,770円 各+20円
2局所 3,200円 3,240円 各+40円
3局所 3,650円 3,710円 各+60円
4局所 4,100円 4,180円 各+80円
5局所 4,550円 4,650円 各+100円
訪問施術料2
(2人の場合)
1局所 1,600円 1,620円 各局所一律
旧料金から
局所数×20円プラス
2局所 2,050円 2,090円
3局所 2,500円 2,560円
4局所 2,950円 3,030円
5局所 3,400円 3,500円
訪問施術料3
(3人〜9人の場合)
1局所 910円 930円 同上
2局所 1,360円 1,400円
3局所 1,810円 1,870円
4局所 2,260円 2,340円
5局所 2,710円 2,810円
訪問施術料4
(10人〜19人の場合)
1局所 (廃止)
旧ルールの『10人以上』区分(1局所600円〜5局所2,400円)から再編
620円 【新設】
施設訪問等の細分化ルール
2局所 1,090円
3局所 1,560円
4局所 2,030円
5局所 2,500円
訪問施術料5
(20人以上の場合)
1局所 (廃止)
旧ルールの『10人以上』区分(1局所600円〜5局所2,400円)から再編
540円 【新設】
施設訪問等の細分化ルール
2局所 1,010円
3局所 1,480円
4局所 1,950円
5局所 2,420円
③ その他(加算・往療料・新ルールなど)

既存の各種加算や往療料のベース料金自体は「据え置き」ですが、新設された減算ルールの対象に含まれるため注意が必要です。

項目 旧料金/旧ルール 新料金/新ルール 備考
温罨法 180円 180円 【据え置き】(電気光線器具併用の場合は300円)
変形徒手矯正術 470円 470円 【据え置き】1肢1回につき加算
特別地域加算 250円 250円 【据え置き】特別地域に居住する患者への施術1回につき加算
往療料 2,300円 2,300円 【据え置き】突発的な往療の場合等に算定(※訪問施術料との併算定は不可)
施術報告書交付料 480円 480円 【据え置き】
明細書発行加算 (なし) 10円 【新設】施術の内容がわかる明細書を無償で発行した場合に算定
月16回目以降の減算 (なし) 50%に減額 【新設】マッサージ料、訪問施術料、温罨法(電気併用含む)、変形徒手矯正術の料金が所定料金の50%になります。※上記の「据え置き」の加算も対象となる点に注意が必要です。
施設への集中率減算 (なし) 80%に減額 【新設】新設の「訪問施術料4または5」を算定し、同一施設での施術が全訪問施術の90%以上を占める場合、その施設での料金すべてが80%になります。
2. 【詳細解説】令和8年 はり・きゅう療養費改定 新旧比較表

はり、きゅう療養費についても、初検料、通所施術料、訪問施術料がそれぞれ引き上げられます。また、マッサージと同様に頻回・施設訪問の適正化ルールが導入されるほか、「電療料」も逓減(減額)の対象となる点に注意が必要です。

① 初検料・通所施術料(1回あたり)
項目 術数 改定前 改定後 増減
初検料 1術 1,950円 2,000円 +50円
2術(併用) 2,230円 2,320円 +90円
施術料(通所) 1術 1,610円 1,650円 +40円
2術(併用) 1,770円 1,820円 +50円

📌 算定上の重要ポイント

  • 初検料の大幅引き上げ:1術で50円、2術(はり・きゅう併用)で90円の引き上げとなり、初期評価が手厚くなりました。
  • 通所施術料のベースアップ:1回につき1術で40円、2術で50円が加算されます。
  • 【新設】頻回施術の適正化:同一患者への月16回目以降の施術については、通所の施術料をはじめ、訪問施術料や電療料についても所定料金の50%(半額)での算定に切り替わります。
② 訪問施術料(同一建物での施術人数別)

訪問施術料は、同一日に同一建物で施術した人数によって金額が変わります。マッサージと同様に「10~19人(区分4)」と「20人以上(区分5)」が新設され、大人数になるほど単価が下がる仕組みが導入されました。

区分(人数) 術数 改定前 改定後
訪問施術料1
(1人の場合)
1術 3,910円 3,950円 (+40円)
2術 4,070円 4,120円 (+50円)
訪問施術料2
(2人の場合)
1術 2,760円 2,800円 (+40円)
2術 2,920円 2,970円 (+50円)
訪問施術料3
(3~9人の場合)
1術 2,070円 2,110円 (+40円)
2術 2,230円 2,280円 (+50円)
(旧) 訪問施術料
(10人以上の場合)
1術 1,760円 (廃止)
新設の区分4・5へ再編
2術 1,920円
訪問施術料4
【新設】
(10~19人の場合)
1術 (新設) 1,800円
2術 1,970円
訪問施術料5
【新設】
(20人以上の場合)
1術 (新設) 1,720円
2術 1,890円

📌 訪問施術における重要ポイント

  • 既存の区分1〜3については、通所と同様にベースアップ(1術+40円、2術+50円)が行われています。
  • 【新設】月16回目以降の制限:頻回施術の適正化ルールに基づき、訪問施術料も16回目以降は50%算定(半額)の対象となります。
  • 【新設】特定施設への集中減算:新設された区分4・5を算定する施術所において、特定の同一施設への訪問割合(集中率)が90%以上を占める場合、その施設での料金すべてが80%(20%減算)へと減額されます。
③ 加算項目(電療料)

電療料のベース料金自体に変更はありませんが、月16回目以降の50%逓減の対象に含まれる点に注意が必要です。

項目 改定前 改定後 備考
電療料 100円 100円 変更なし
※電気針、電気温灸器、電気光線器具を使用した場合

📌 電療料に関する注意点

【新設】月16回目以降は50円:同一患者への月16回目以降の施術では、電療料についても所定料金の50%(50円)で算定します。マッサージの加算(温罨法など)と同様に、電療料も逓減対象となる点に深く注意してレセプト作成を行ってください。

3. 【重要】料金改定とセットで導入される新ルールの詳細解説

今回のベースアップと引き換えに、各算定項目において非常に厳しい適正化ルールが追加・明確化されました。
レセプトの返戻(へんれい)や支給対象外となる事態を防ぐため、ご自身の院の働き方に直結する変更点は必ず詳細をご確認ください。

今回の改定は、基本料金が引き上げられた一方で、不適切な頻回施術や施設囲い込みに対する強力なメスが入った「適正化改定」の側面を強く持っています。新料金の恩恵を正しく受けつつ、返戻リスクをゼロにするために、上記の新ルール解説記事も合わせて必ずご一読ください。

【詳細解説】あはき療養費改定の重要テーマ別記事

令和8年(2026年)7月のあはき療養費改定に関するより詳細な情報や、実務上の具体的な対策については、以下のテーマ別解説記事をご覧ください。ご自身の院の運用に直結する項目は、必ず詳細を確認して返戻や減算リスクを防ぎましょう。


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