柔道整復師として独立開業を目指す方へ。
接骨院や整骨院を開業し、一般的に「保険取り扱い」と呼ばれる「受領委任」を行うためには、柔道整復師の資格だけでなく、【3年以上の実務経験】と【施術管理者研修の受講】が必須です。
2024年4月の完全義務化を経て、2026年現在、開業や管理者の変更・移転のルールはどうなっているのでしょうか?
この記事では、2026年最新の情報をもとに、必要な実務経験のカウント方法、研修の日程や申し込み方法、必要書類の集め方までわかりやすく解説します。将来の開業準備をスムーズに進めるために、ぜひ参考にしてください。
📌 こんな先生にこのブログをぜひ読んで欲しい
- 将来的に独立開業・分院展開を考えている柔道整復師の先生
- 店舗の移転や、院名変更を伴うリニューアルを検討中の先生
- 過去に研修を受けたが、有効期限(5年)が気になる先生
- スタッフの独立を応援・サポートしたい分院長やオーナーの皆様
受領委任を取扱う施術所を開業するなら「実務経験期間」と「施術管理者研修の受講」が必須!
柔道整復師は「独立開業ができる資格」であり、国家資格を取得すると個人で接骨院や整骨院といった施術所を開業する権利が与えられます。
しかし、一般的に「保険取り扱い」といわれる「柔道整復療養費の受領委任を取り扱う」ためには、定められた期間の「実務経験」と「施術管理者研修の受講」が必要となります。
これから接骨院の開業を考えている先生方はもちろん、以下のようなケースでも必要となる知識です。
- 施術所名の変更を伴う店舗移転
- 施術管理者の変更(代替わりや分院長の交代など)
※受領委任制度を取り扱えず、完全自費の整体院としての開業や、償還払い(患者様が一度全額支払い、後に自ら請求する形)のみで開業する場合はこの限りではありません。
柔道整復施術管理者とは?
接骨院や整骨院などの施術所で、柔道整復師の施術にかかる療養費の受領委任を管理・代表する人のことを指します。「施術管理者」とも呼ばれます。
柔道整復施術管理者になるには、柔道整復師の資格取得に加えて、以下の「実務経験」と「施術管理者研修の受講」の2つをクリアしなければなりません。
柔道整復療養費の受領委任に必要な「実務経験」の期間
2026年現在、施術管理者の要件として、「3年以上の実務経験期間」が完全に義務化されています。
また、勤務先がどこだったかによってカウント方法にルールがあります。少なくとも、柔道整復師の国家資格を取得してから3年以上は適切な勤務経験がないと、施術管理者として登録できません。
✔️ 実務経験カウントのチェックポイント
- 接骨院・整骨院(柔道整復の施術所)での勤務がベースとなります(受領委任の取扱いを行っている登録施術所であること)。
- 保険医療機関(整形外科やクリニックなど)での勤務経験も認められますが、最大2年までしかカウントできません。そのため、最低でも1年以上は柔道整復施術所での勤務経験が必要です。
- デイサービスや介護施設での「機能訓練指導員」としての勤務期間は、受領委任の実務経験として認められません。
💡 根拠となる行政資料(厚生労働省通知)
要件の改定や詳細なルールについては、以下の厚生労働省による公式通知をご確認ください。
- 📄 「柔道整復師の施術に係る療養費の受領委任を取扱う施術管理者の要件について」(平成30年1月16日付け保発0116第2号)
- 📄 「柔道整復師の施術に係る療養費の受領委任を取扱う施術管理者の要件について」の一部改正について(令和6年2月21日 保発0221第2号)
💬 厚生労働省の「疑義解釈(Q&A)」による実務経験の定義
Q. 実務経験期間とはどのような期間なのか。
A. 開設者又は施術管理者が実務経験期間証明書により証明する実務経験期間は、柔道整復師の資格取得後の期間のうち、受領委任の取扱いを行うとして登録された施術所において柔道整復師として実務に従事した経験の期間(雇用契約の期間)であり、当該施術所の施術管理者又は勤務する柔道整復師の勤務(雇用契約)期間である。(引用元:厚生労働省:柔道整復施術療養費に係る疑義解釈資料の送付について)
実務経験期間の証明方法
柔道整復の実務経験期間を証明するためには、地方厚生局へ「実務経験期間証明書」を提出する必要があります。以前働いていた(または現在働いている)勤務先の施術所にて、開設者や施術管理者に作成(サイン・捺印)してもらう必要があります。
📝 実務経験期間証明書(様式)のダウンロードはこちら(厚生労働省PDF)
🧐 こんな時どうする?特別なケースへのQ&A
以前の勤務先がすでに閉鎖している場合や、雇用形態がアルバイトだった場合のルールも厚生労働省より示されています。
Q. 勤務していた施術所が閉鎖され、管理者の証明書の交付を受けられない場合は?
A. 登録施術所の廃止などにより証明が不可能な場合、必要事項を記入した実務経験期間証明書に加え、公的機関が発行する書類(例:雇用保険の離職票)や、給与の支払が確認できる書類など、第三者による雇用契約関係の事実を証明する書類の添付があれば認められます。Q. 正式雇用(正社員)ではない、アルバイトやパート期間でもいいのか?
A. 雇用形態(常勤、非常勤、パート、アルバイト)や勤務時間は問われません。他の常勤の勤務柔道整復師の勤務時間の3分の2未満であるなど、いわゆる短時間労働者であった場合でも、雇用契約期間として認められるものであれば証明可能です。Q. 施術管理者ではなく、一人の「勤務柔道整復師(スタッフ)」として働く場合も、実務経験証明書や研修修了証の写しは必要?
A. 施術所に勤務する柔道整復師として働く(自分が管理者にならない)場合には、これらの提出は必要ありません。(引用元:厚生労働省:柔道整復施術療養費に係る疑義解釈資料の送付について)
施術管理者研修とは
施術管理者研修は、厚生労働省から登録研修機関として指定された「公益財団法人 柔道整復研修試験財団」によって開催されています。
研修の概要一覧
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 実施時期・期間 | 16時間以上、連続した土日および祝日の2日間程度 |
| 開催場所 | 全国都道府県の主要都市 |
| 受講費用 | 20,000円 |
| 定員 | 各会場ごとに定員あり(先着順、申込期間内に定員に達し次第締め切り) ※申込者が50名を下回る場合は開催中止(返金あり) |
| 申込・問合せ先 | 公益財団法人柔道整復研修試験財団 〒105-0003 東京都港区西新橋1-11-4 日土地西新橋ビル6階 TEL:03-6205-4731 / FAX:03-6205-4732 |
⚠️ 受講のタイミングに注意!
研修の日程は、柔道整復研修試験財団のホームページにて随時公開されています。
基本的には研修開催日の約3ヶ月前から申し込みが可能になりますが、直前では定員が埋まってしまい申し込めないケースが多発しています。
「開業日に研修修了証が間に合わない!」ということにならないよう、開業や施術管理者変更の予定が決まったら、余裕を持って計画的に受講してください。
🌐 柔道整復師施術管理者研修の開催日程・詳細はこちら(柔道整復研修試験財団)
施術管理者研修修了証の有効期限
研修を無事に修了すると「施術管理者研修修了証」が発行されます。
🚨 修了証の有効期限は、研修修了年月日から「5年間」です。
過去に受講したことがある先生でも、新たに開業・届出をするタイミングで有効期限が切れている場合は再受講が必要になりますので必ずご確認ください。
💡 修了証交付に関する確認事項
- 修了証の発行は研修修了後2週間程度となります。
- 虚偽または不正の事実に基づいて研修修了証の交付を受けた場合、研修の修了が取り消されることがあります。
- 氏名の変更や紛失等の申し出があった際は、財団にて再発行の手続きが可能です。
(引用元:公益財団法人柔道整復研修試験財団:柔道整復師 施術管理者研修)
実務経験と施術管理者研修のまとめ
接骨院・整骨院の開業、または移転や代表者変更の際に、療養費の「受領委任(保険取り扱い)」を行うためには、以下の2点が完全に必須となっています。
- 3年以上の実務経験(整形外科等は最大2年まで、介護施設は対象外)
- 有効期限内(5年以内)の施術管理者研修修了証
実務経験のカウントや証明書の準備、また年間の開催数が限られている研修のスケジュール調整など、受領委任の届出には事前の綿密な準備が欠かせません。書類の不備やスケジュールミスで開業が遅れるリスクを防ぐためにも、早め早めのアクションを心がけましょう。
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