JBA協会ブログ

2021年09月28日

接骨院開業を検討中のあなたに読んでほしい!開業の流れから基礎知識までを完全解説

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接骨院開業された先生の中には、「もっと準備しておけばよかった」「こんなはずじゃなかった」と後から言われる先生が多くいます。

これから開業するあなたが、「開業して良かった!」となっていただけるよう開業の流れや手順、基礎知識について解説します。

開業を成功させるためにも、最短距離で効率よく開業に向けた準備を進めていきましょう!

この記事では、

・開業準備をはじめるまでにやっておきたいこと
・接骨院開業までの大まかな流れとポイント
・接骨院の開業を成功させるためには?

という順番で接骨院開業を検討中のあなたにぜひ読んでほしい開業の流れから基礎知識までを完全解説します。

 

【目次】

1.開業準備をはじめるまでにやっておきたいこと

1-1.まずは施術管理者研修の受講が必要
1-2.退職の手続き

2.接骨院開業までの大まかな流れとポイント

2-1.接骨院開業のおおまかな流れ
2-2.まず最初に開業日を決めよう
2-3.コンセプトの作成
2-4.開業場所探し・商圏調査
2-5.院内レイアウト、内外装工事
2-6.資金計画・資金調達の方法
2-7.集客・広告宣伝
2-8.行政への各種手続きや届出
2-9.機器の準備
2-10.スタッフの採用

3.接骨院の開業を成功させるためには?

 

1.開業準備をはじめるまでにやっておきたいこと

 

1-1.まずは施術管理者研修の受講が必要


接骨院を開業し、受領委任で健康保険を取り扱うのであれば「施術管理者」としての必要な要件を満たすことが必要です。

必要となる実務経験期間は届出を行うタイミングによって異なりますので注意が必要です。

施術管理者となるのに必要な実務経験期間

・2018年4月から2022年3月までに届出する場合、1年間の実務経験

・2022年4月から2024年3月までに届出する場合、2年間の実務経験

・2024年4月以降に届出する場合、3年間の実務経験

必要な実務経験期間を満たし、施術管理者研修を受講することによって施術管理者として受領委任を取り扱うことが可能です。

開業に必要な資格と注意点についてはこちらの記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

1-2.退職の手続き


退職の手続きについてはそれぞれ勤務先に確認をしなければなりませんが、勤務先も人員の調整や引き継ぎ等の時間が必要になります。できれば開業予定の1年程度前にはオーナーや上長に開業の為に退職したいことを伝えておく必要があります。

口頭で伝えることはもちろん、開業に向けた意思を明確に示すためにも退職願を用意し、書面で勤務先に伝えておくことが良いでしょう。

 

2.接骨院開業までの大まかな流れとポイント

2-1.接骨院開業のおおまかな流れ


開業までの大まかな流れ

 

2-2.まず最初に開業日を決めよう


開業計画を立てるのに最も大切なことは「何月何日に開業する」という具体的な日にちを決めることです。

開業に向けた準備や手順、その期間は多くの人に共通しているため、開業日さえ決めてしまえば後は逆算して行動を計画できます。そのために必ず最初に開業日を決めましょう。

 

2-3.コンセプトの作成


開業する日が決まれば次に、開業する院のコンセプトを明確にし、書き出してみましょう。
開業する院のコンセプトとは「誰に、どんなサービスを、どのように提供する院にするか?」とゆうことです。

コンセプトを考えることで、

・どんな外装内装にするのか
・どんな施術内容なのか
・ターゲットはどんな人なのか
・どのエリアにお店を出すのか
・ターゲットはどんな人なのか
・施術所名
・営業時間
・価格帯

などが明確になってきます。

軸となるコンセプトが決まれば、事業計画として開業への思いを具体的な数字や根拠とともに作成していきましょう。
事業計画は、頭の中のアイデアを明確にするという役割だけでなく、融資を受ける際の説得材料としても重要になります。
事業計画には、以下のような項目を具体的に記述しましょう。

事業計画書に記載する内容

・開業の動機
・コンセプト
・提供する施術
・治療内容
・開業に必要な内外装工事
・広告宣伝
・物療機器の仕入先などの創業費用
・開業後の売上の見込み
・収支計画

コンセプトや事業計画についてはこちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

 

2-4.開業場所探し・商圏調査


店舗開業に向けたコンセプトが固まってくれば、実際に物件探しに入りましょう。

物件を探す際は、コンセプトを元に出店を検討しているエリアにどのような人が多く住んでいるか知るための商圏調査を実施しましょう。そもそも患者さんとなる人口の少ないエリアに出店しては開業後に思ったような集客・収益を上げることは困難になります。

開業場所を選ぶ際には競合の接骨院についても調査しておきましょう。イメージする施術や治療、提供するサービスと同じジャンルの店が多い場合、競争が激しくなり患者様を奪い合うこととなります。理想は周辺の環境と自分自身の強みが合致していてかつ競合となる接骨院が少ないエリアに出店することです。

物件選びのポイントに関してはこちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

 

2-5.院内レイアウト、内外装工事


物件が決まれば次は院内のレイアウトや内外装工事について考える必要があります。院内レイアウトや内装は自分自身がやりたい治療やイメージにあった状態に作っていくことが必要です。

まずは大まかに自分自身で受付の位置や待合室の広さ、施術室内のベッドの配置や物療機器の配置などを書き出して検討してみることです。院内のレイアウト検討、内外装工事を行う際には、イメージしたレイアウトが実現できるように内装デザイン・施工業者の方と相談することが大切です。

内外装工事は選んだ物件によってかかる費用も異なります。店舗のデザインやレイアウトなどを検討した上で、イメージ通りの店舗を作り上げるためには、どれほどの資金が必要になるかもよく確認しておくようにしましょう。

 

2-6.資金計画・資金調達の方法


開業場所が決まり、院内のレイアウトやイメージがある程度定まれば開業に必要な資金が明確になってきます。

接骨院の開業には、以下のような費用・経費が発生します。

接骨院開業にかかる主な費用や経費
・テナント家賃や駐車場代などの地代家賃
・自分自身やスタッフの人件費
・集客に必要な広告宣伝費
・電話、インターネットなどの通信費
・借入金の返済

オープンに必要な資金額、開業後に収入が安定するまでの運転資金を計算したら、資金調達について考えておきましょう。

接骨院の開業には平均して1000万円程度の費用がかかるため、自己資金ですべてを賄えるという方は多くありません。そのためほとんどの方が、融資を受けることとなります。具体的には日本政策金融公庫や、地域の信用金庫を利用する方が多いです。融資を申し込む際に必要な手続きについては事前に確認を行い、余裕を持った開業資金・運転資金を調達しましょう。

接骨院の具体的な開業費用はこちらの記事で詳しく解説しています。気になった方はぜひ参考にしてみてください。

 

2-7.集客・広告宣伝


オープンに向けた準備を行うにあたって、集客や広告宣伝についても開業前に検討しておく必要があります。

「集客や広告宣伝について考えたことがない」
「いい治療をしたら集客できるんじゃないの?」

と、苦手意識を持っている先生が多いのではないでしょうか?

過去の接骨院開業では、今ほど競合が多くなかったため集客のための広告宣伝などを行わなくても人が集まりました。しかし現在では、それでは来院してもらうことはできません。

具体的な集客のための施策には以下のものがあります。

集客・広告宣伝の施策例

 

上記のようにさまざまなものがあるため自院では「何ができるのか」「何が有効なのか」を考える必要があります。

「開業後にぼちぼちと集客できれば・・・」「いい治療をすれば口コミが広がる・・・」などと考えていては、絶対に成功する院づくりはできません。そのため開業前から、集客や広告宣伝についても考えておきましょう。

 

2-8.行政への各種手続き・届出


開業の約1ヶ月前からは行政などへ対して各種手続きや届出をすることも大切な準備のひとつです。

具体的には、以下の手続き、届出が必要です。

接骨院開業に必要な手続きや届出

①施術所を開設するための届出として「保健所への開設届」の提出
②受領委任を取り扱うための届出として
 1. 地方厚生局への届出=契約記号番号の取得
 2.共済組合連盟への届出=共済連盟承諾番号の取得
 3.防衛省への届出=防衛省番号の取得
 4.労働基準局への届出=労災の指定機関番号の取得
③個人事業主としての届出

接骨院を開業するための行政への各種手続きについてはこちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

 

2-9.機器の準備


接骨院を開業するためにはマッサージ台や提供する施術内容に合った医療機器の準備も必要になってきます。

施術内容によって必要になってくる機器は変わってくるため自身の立てたコンセプトや物件の広さなども加味して必要な機器を揃えていきましょう。

その際に注意しなければいけないのは、新品で全てを揃えようとしないということです。機器は高い物では数百万円します。まずは中古機器で揃えて軌道に乗ってきたタイミングで新品の導入を考えるなど、なるべく初期費用を抑えるために工夫をしましょう。

 

2-10.スタッフの採用


新しく接骨院を開業する場合、自分1人では受付から施術など全てを行うことがむずかしいため、スタッフ採用を検討することになります。

スタッフは「新卒」がいいのか、即戦力となる「中途採用」がいいのか、また、施術所のコンセプトやビジョンに合っているのか、などを検討し採用を行いましょう。

 

3.接骨院の開業を成功させるためには?

接骨院を開業することは、多くの柔道整復師にとっての夢ですが、開業に向けた準備は多岐にわたり、さまざまな事項に対応する必要があります。接骨院の開業を検討するにあたって、開業の流れから基礎知識までを十分に理解しておきましょう。

接骨院の開業を成功させるためには、コンセプトをしっかりと決めるということが大切です。コンセプトがしっかりと決まっていれば、物件や店舗の内外装や狙っている顧客層などが明確になり考えるべきものが明確になります。

コンセプトもなく無計画に開業してしまうと、やるべきことが曖昧のまま閉業に追い込まれてしまう危険性があります。そのためまずは、コンセプトをしっかりと決めましょう。

また、困ったときに頼れるパートナーを探しておくということも大切です。

開業や経営にはさまざまな知識や情報を仕入れ、取捨選択していくことが必要です。しかし何でも、自分一人で行っていこうとすると時間も体力もどれだけあっても足りません。

そのため何かわからないことがあった際に、相談に乗ってくれるパートナーを見つけておきましょう。

また、JBA協会では接骨院や整骨院の開業を目指す方へ向けて接骨院・整骨院開業セミナーを毎月開催しております。

開業のための資金計画や物件について、集客の仕方など皆様が悩むことに対して丁寧に解説しています。

ご興味のある方いらっしゃいましたらぜひご参加下さいませ。

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