接骨院の開業に向けて、開業準備の第一歩は、施術メニューを考えることでも、店舗デザインを考えることでもありません。患者様が「来院したい」と感じる院をどのように作っていくかを考え、院作りを実行していくことが開業準備の第一歩です。
現在は日本全国で5万件以上の接骨院があります。ほかの院との競争に勝ち、患者様に選んでいただける院になるためには地域の患者様にとって、あなたの院だけの独自性やオリジナルな「なにか」が必要です。
そこで必要になるのが開業のためのコンセプトです。
コンセプトとは、開業に向けた行動、考え方の原点やベースになるものです。
コンセプトを作る!というと難しく感じるかもしれませんが、そんなことはありません。
まずは
「開業したいと思ったきっかけ」
「こんな施術を患者さんに提供したい」
「院に来院された患者さんにこんな風になってもらいたい」
などの自分自身の想いを書き出していくことから始めましょう。
接骨院の開業に向けた基礎・土台となるのが「コンセプト」
コンセプトとは、開業に向けた行動、考え方の原点やベースになるものです。
「院が患者様のどんなお役に立てるのか?何を提供できるのか?」を考えることでコンセプトが完成されます。
具体的には「誰に・どんな施術やサービスを・どんな風に・いくらで」などを考える必要があります。
院づくりのコンセプトが不明確なまま進めてしまうと、多くの場面で思いと実際の乖離が生まれ、結果としてうまくいかない、失敗することとなってしまいます。
開業に向けて動き出すにあたって、最初に考えるべきはその基礎・土台となるコンセプトからです。
なぜ接骨院開業に向けたコンセプトを作るのか?
コンセプトなんて作らなくたって・・・と当初は考える方が非常に多くいらっしゃいます。
明確なコンセプトがないことで開業までたどり着くまでに無駄な時間や苦労をしてしまった方も多く見てきました。
これから開業する院がどうあるべきか?
地域にとってどんな場所であるか?
を具体的に考えて言語化されたもの、また開業準備に向けた行動の原点やベースになる考え方がコンセプトです。
自分がやりたいことやどんな院にしていきたいかが明確になっていなければ何をどのように、どれだけ準備をしたらよいかがわかりません。
・どの地域で開業場所を探したらよいのか?
・院の内外装はどんな雰囲気にするべきか?
・開業に向けた資金計画はどうするのか?
・物療機器は何をえらび、どのように提供するのか?
・集客に向けた活動は何を行っていくのか?
など、店舗のコンセプトが不明確だとあらゆる場面で迷いやブレが生じます。
開業に向けて効率よく動くためにもコンセプトを明確にし、実現するためにどうしたら良いかを逆算して考える必要があります。
また、開業準備のポイントごとに立ち止まって、コンセプトにあっているかどうかを確認しながら進めていくことで成功する院づくりに近づくことができます。
コンセプトはどう作る?6W2Hシートの活用
コンセプトを作る最終目的地は「成功する院を作ること」です。
そのために、「こんな院を作りたい」という最終地点を考える必要があります。そのためには、「6W2Hシート」を活用することをおすすめします。
6W2Hシートを活用することで、頭の中で考えているイメージを明確にしていくことができます。
「いつ・どこで・誰が・なにを・だれに・どうして・どのように・いくらで」の各項目について、掘り下げ言語化していくことで開業に向けたコンセプトを固めていくことができます。
掘り下げた後には、全ての項目で整合性がとれているかを確認しましょう。
「自分のやりたいこと」「患者さんのニーズ」がずれていては選ばれる院にはなりません。
・だれに、どんな施術やサービスをいくらで提供したいのか?
・その思いを受け入れられる場所はどこなのか? 近隣の院との差別化には何が必要か?
などと考えていくことで、開業に向けた具体的な行動が固まってきます。
早い段階で頭の中にあるイメージを明確にし、コンセプトとして固めていくことで開業に向けた行動も明確になり、成功への確率も高まります。
一分でも早く取り掛かりましょう。
6W2Hシート作成のヒント コンセプトづくりの事例
6W2H | 考えること | 具体例 |
When(いつ) | 開業時期、営業時間、利用頻度 | ・2022年、4月1日に開業
・9:00~12:00/16:00~20:00受付 ・予約施術 13:00~15:30/20:00~22:00 ・痛みの出にくい身体作りのために週に1度の施術を提供 |
Where(どこで) | 立地、エリア | ・地域のドラッグストアの近く
・地元に戻って開業したい ・車での来院が可能なように駐車場4台以上の確保ができる場所 |
Who(だれが) | 経営スタイル、運営スタイル | ・施術者一人(自分自身)+受付・補助スタッフが常時1名体制
・物療機器の活用 |
Whom(だれを) | ターゲット層 | ・午前~地元の高齢者・主婦を中心とした層
・午後~スポーツで怪我をした学生、身体の不調を訴える社会人 |
What(何を) | 商品(差別化、目玉商品)
創業動機、来店理由 |
・痛みに対し徹底的に対応
・痛みが出にくい身体作り、いつまでも自分の足で歩ける筋力強化 ・スポーツパフォーマンスの向上 ・自宅よりも安心できる環境 |
Why(何のために) | 創業動機、来店理由 | ・地元の高齢者が元気で活力のある街づくりへの貢献、地域への恩返しをしたい
・これまでの経験を活かして地域の学生スポーツを応援したい |
How to(どのように) | 営業スタイル、提供スタイル | ・地域No.1の安心感を与える、ここに来れば大丈夫だという院
・身体の状態を見える化し、自身の身体について理解・納得した上で寄り添った施術計画を立てる ・目的にあった物療機器を活用して施術の効果性を高める ・WEBを活用した集客・広告宣伝の効率化 ・地域の催し物、スポーツ現場へのボランティア活動の実施 |
How much(いくら) | 開業資金、運転資金、販売価格、売上目標 | ・開業総予算 1,000万円
(自己資金300万、借入700万) ・客単価2,500円×月間延べ400名来院=100万円の売上目標 (1日当たり16名の来院×24日稼働) |
コンセプトづくりに困ったら
開業に向けて院づくりのコンセプトを考えるにあたって、もちろん1人で考えて、正解かどうかもわからずに悩むのは大切な時間です。しかし、いつまでも答えが出ないまま時間を過ごしたり、不安な気持ちのままで行動に移せないことがあるでしょう。
そんな時には、これまでに300件近くの接骨院開業を支援してきたJBA日本柔整鍼灸協会の開業セミナー、個別相談会へご参加ください。
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接骨院開業に向けた基礎・土台作りに必要な「コンセプト」とは?のまとめ
・接骨院の開業に向けて動き出す際の第一歩はコンセプトづくり。基礎・土台となる「誰に・どんな施術やサービスを・どんな風に・いくらで」提供するかを決める必要がある。
・コンセプトとは、開業に向けた行動、考え方の原点やベースになるもの。具体的にこれから開業する院がどうあるべきか?どんな場所であるかを言葉にしてみましょう。
・コンセプトを作る目的は「成功する院を作ること」です。6W2Hシートを活用して、1つ1つの項目を納得いくまで掘り下げ、全ての項目で整合性がとれているかを確認しましょう。「自分のやりたいこと」=「患者さんのニーズ」になるよう、何度も納得いくまで練り直しましょう。
・自分一人で悩み、考える時間も必要ですが、誰かに確認してもらう・アドバイスを受けることはもっと重要です。お困りの際には信頼できる相手を見つけて相談してみましょう。
また、JBA協会では接骨院や整骨院の開業を目指す方へ向けて接骨院・整骨院開業セミナーを毎月開催しております。
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