JBA協会ブログ

2021年03月18日

接骨院を開業するのに必要な条件とは?手順や優先順位を解説!!

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「50,077件」

なにを表す数字かピン!ときたあなたは、業界についてよくご存じの方でしょう。平成30年の衛生行政報告で記された全国の柔道整復施術所の数です。平成28年に48,024件だった柔道整復施術所は2年間で2,053件増加しています。年々増え続ける接骨院ですが、実際に開業するためにはどんな条件が必要でしょうか?「条件」というと難しく捉えがちですが、どんな手順で何を準備する必要があるかを理解していきましょう。 

開業準備を始める前にまずは確認!施術管理者要件について

「実務経験」と「施術管理者研修」

 平成30年4月から、柔道整復師の施術に係る療養費の受領委任を取り扱う「施術管理者」の要件が変更(※)されました。「施術管理者」とは、「柔道整復療養費の受領委任の取扱いを管理する人」です。

※柔道整復療養費の受領委任を取り扱う「施術管理者」の届出の際は、実務経験と研修の受講が要件 となります。 – 厚生労働省通知

平成30年4月以降、新たに柔道整復師資格取得後に「実務経験を積み」「研修を受講」することで、施術管理者として登録し受領委任の取扱いが可能になります。平成30年3月末に施術管理者の方も、平成30年4月以降、新たに届出をし直す場合などは、 同じく施術管理者の要件を満たすことが必要になります。「実務経験」と「施術管理者研修」について内容をしっかり理解しておきましょう。

 「実務経験」とは

厚生労働省保険局長通知には以下のように記載されています。

柔道整復師の施術に係る療養費の受領委任を取扱う施術管理者の要件について

施術管理者の要件としての実務経験とは「受領委任の取扱いを行うとして登録された施術所(以下「登録施術所」という。)において、柔道整復師として実務に従事した経験(以下「柔道整復師実務経験」という。)であること。」とされています。

また、柔道整復師実務経験の期間の証明方法として以下のように記載されています。

柔道整復師実務経験の期間の証明方法は、次の事項の全てを満たす方法とすること。

(1)柔道整復師実務経験の期間の証明は、別紙様式1の実務経験期間証明書により取り扱うものとすること。

(2)実務経験期間証明書は、柔道整復師が実務に従事した登録施術所の管理者(開設者又は施術管理者)による証明とすること。

(3)地方厚生(支)局において登録されている勤務する柔道整復師の情報は、2による柔道整復師実務経験の期間を確認するものとして使用すること。

 

実務経験期間については、要件の追加に伴う段階実施として、施術管理者の届出を行う期間 に応じ、以下のように段階的に定められています。

・令和4年(2022年)3月までに届出する場合

→1年間の実務経験

・令和4年(2022年)4月から令和6年(2024年)年3月までに届出する場合

→2年間の実務経験

・令和6年(2024年)4月以降に届出する場合→3年間の実務経験

 

柔道整復 実務経験の必要期間

実務経験が証明できない場合には施術管理者としての登録=受領委任の取扱いができない状態となります。開業に向け、何年間の実務経験が必要か?条件を満たしているかを十分に確認してください。

「施術管理者研修」とは

施術管理者になるためには、公益財団法人 柔道整復試験財団の実施する「柔道整復師 施術管理者研修」を受講する必要があります。柔道整復師 施術管理者研修とは公益財団法人 柔道整復試験財団が主催する土・日及び祝日を使用した連続2日間の研修で合計16時間のプログラムです。

柔道整復師 施術管理者研修とは(公益財団法人 柔道整復試験財団ホームぺージ)

公益財団法人 柔道整復研修試験財団ホームページ

 

2020年10月以降は新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のためオンラインで研修が実施されています。研修は自宅等のパソコンで受講し、受講時のレポートは講義システム上で作成のうえ提出することになります。オンラインでの受講はYouTubeのライブ配信機能を使用したもので、申し込む前に視聴できるかどうかの確認をしておく必要があります。

公益財団法人 柔道整復研修試験財団のホームページには以下のように施術管理者研修の目的が記載されています。

■目的

この研修は、社会保障審議会医療保険部会柔道整復療養費検討専門委員会における平成29年3月27日付「施術管理者の要件について」の報告書により、新たに柔道整復師の施術に係る療養費(以下「柔道整復療養費」という。)の受領委任を取扱う施術管理者になる場合には実務経験に加え、研修の受講を要件として課す必要があるとされたことを踏まえ、施術管理者が適切に柔道整復療養費の支給申請を行うとともに、質の高い施術を提供できるようにすることを目的とする。

引用:柔道整復師 施術管理者研修 – 公益財団法人柔道整復研修試験財団

施術管理者研修受講の申し込み方法については研修の申し込みについてQ&Aをご確認ください。

接骨院の開業にあたり、柔道整復療養費の受領委任を取り扱うのであれば、「必要な期間の実務経験」「施術管理者研修の受講」の両方を満たす必要があります。施術管理者研修終了証の有効期限は「研修終了年月日から5年間」となっていますので、開業を意識したタイミングで早めに受けておくのも良いでしょう。

開業にむけた計画を立てよう

「開業」は施術者人生において最大のイベントかもしれません。 例えば、結婚式を準備するのに、1から10まで自分で全部準備できる人はそうそういません。何もわからないのが当然だと思います。情報誌を読み、先輩に聞き、結婚式場でプランナーさんに相談して・・・と手順を踏んで、結婚式のイメージを形にしていくものと思います。開業準備も同じです。

初めての開業は不安ばかりで、「何から始めていいのかわからない」「あっているかどうかわからない」のが当然です。過去に開業した先生方も同じように手探りで準備を始めているものと思います。

「接骨院を開業する流れ」

開業に向けた計画を立てる前に、まずは開業にどんな準備が必要かを知る必要があります。接骨院を開業するまでの大まかな流れは以下のようになります。

 

開業に向けて準備する項目は多岐にわたります。これまでの治療家・施術者としてだけでなく今後は経営者としての準備を進めなければなりません。自分の院を作っていくにあたってどんなことを考える必要があるのかを知っておきましょう。

「具体的なコンセプトを決めよう」

開業準備に最も必要な準備はズバリ、「院のコンセプトを決めること」です。「コンセプト」とは「全体を通した基本的な考え方」です。

 開業に向けた準備には「資金計画」「物件探し」「機器の選定」「集客・広告宣伝」など様々な項目が含まれますが、様々な項目を決める基礎になる「コンセプト」をまずは決めていく必要があります。開業の準備を進める前に、どんな院を作りたいのか?どんなことがしたいのか?どれくらいの収入が欲しいのか?などを決めていく必要があります。


 

 「6W2H」シートの作成

具体的な開業のイメージを整理していくためにおススメなのが「6W2Hシート」の作成です。「6W2Hシート」の中身は以下の8つです。

  • why(なぜ)
  • who(誰が)
  • what(何を)
  • when(いつ)
  • whom(誰に)
  • where(どこで)
  • how(どのように)
  • how much(いくら)

開業の全体イメージを、6W2Hの8つの要素に分解して、どのような目的で開業したいのか?どんな施術を誰に提供したいのか?どれくらいの売上や収入を目指すのか?といったことを一つひとつ具体的にイメージすることにより、独立開業がより現実性を帯びてきます。JBA協会が開業支援の際に使用している6W2Hシートはこちらです。

 

開業コンセプトが決まれば、具体的な行動に移していく為にスケジュール立てを行うことです。具体的なスケジュールや準備すべき各項目の具体的な内容として何を考え、どんな行動をしていくことが必要かはJBA協会の開業セミナーで詳しくお伝えしています。是非一度ご参加ください。

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施術所開設から受領委任契約までの概要と流れ

 接骨院を開業後、保険取り扱いを行うには様々な申請手続きを期限までに確実に行う必要があります。書類の不備や対応を間違えて開設したのに保険取り扱いができない状態となってしまいますので十分に注意しましょう。JBA協会では入会いただく先生方の書類作成代行や提出代行などで煩わしい手続きをサポートいたします。ぜひご相談ください。

「必要な申請一覧」

 1.接骨院を開業する手続き「保健所への届け出」

接骨院を開業するには管轄の保健所へ開設届の提出が必要です。接骨院は以下とは違い許認可制ではなく届け出制のため、開業後でないと開設届の提出ができません。 

① 施術所開設届 保健所に問い合わせて入手。

柔整とあはきは書式が違うので注意。合わせて開設する場合はそれぞれの用紙が必要です。

② 柔道整復師免許の原本と写し

③ 施術所の平面図

④ 最寄駅からの案内地図

⑤ 法人の場合は定款(写し)と登記簿謄本

⑥ 施術所が賃貸の場合は賃貸契約書のコピー

事前に提出書類の確認を十分に行っておきましょう。保健所へ開設届を提出する際には同じものを一部余分に作成し、保健所の受領印を押印後返却してもらう必要があります。返却してもらった開設届は受領委任届の提出の際に必要になります。

 2.受領委任払い契約を結ぶ手続き「関係各所への受領委任契約」

開設届を保健所へ提出しただけでは健康保険の取扱いはできません。受領委任契約を結んで初めて取り扱いが可能となります。 受領委任契約については余裕を持ったスケジュールが必要です。

※保健所への提出期日=開設から10日以内に届出が必要

※地方厚生局=保健所が受理した開設届と申請書類を提出した日から保険取り扱いが可能に

認可番号が受理されない場合には下記のレセプト申請ができませんのでご注意ください。

①地方厚生局=契約記号番号

接骨院で施術を行い、社保(協会けんぽ、健保組合等)、国保、後期高齢、船員保険、退職者国保といった保険者に保険請求を行うには、契約記号番号が必要となります。当然のことながら、契約記号番号が無ければ保険請求を行う事はできません。地域によって必須書類にも差があることには注意をしてください。必ず管轄の厚生局へ問い合わせをする事が重要です。

  • 確約書(様式第1号)
  • 柔道整復施術療養費の受領委任の取扱いに係る申し出(様式第2号)
  • 施術管理者選任証明(開設者と施術管理者が違う場合)
  • 柔道整復施術療養費の受領委任の取扱いに係る申し出(同意書)(様式2号の2)
  • 誓約書(様式2号の3)
  • 欠格事由非該当届出書
  • 実務経験期間証明書

各地方厚生局のホームページより書式のダウンロードが可能です。

東海北陸厚生局 > 柔道整復師の施術に係る療養費の受領委任に関する申出等

②共済組合連盟 = 共済連盟承諾番号

①の地方厚生局へ届出をした契約記号番号には国家公務員関係の保険者である「共済組合連盟」は含まれていません。「共済連盟承諾番号」を取得することで受領委任の取扱いが可能になります。共済組合連盟に連絡を取り、所定の書式をもらい、記入して提出を行います。この時に柔道整復師免許証の正本をコピーしたものが必要になります。共済組合連盟の連絡先は以下となります。

(社)共済組合連盟

〒102-0071 東京都千代田区富士見1-7-5 共済ビル

TEL 03-3261-0073

また、地方公務員関係の保険者へは 「地方公務員共済組合協議会」に申し出て 「地方共済協議承諾番号」を取得する 必要があります。

地方公務員共済組合協議会ホームページはこちらから

都道府県によっては、当該都道府県知事・都道府県を管轄する地方厚生局(地方厚生支局)に当該委任契約の権限を委任しており、同知事・同局が発行する登録記号番号の付番を受ければ、地方公務員共済組合協議会との個別契約は不要です。下記に当協議会との個別契約が必要な都道府県一覧を掲載いたしますので、申出の際のご参考にしてください。

協議会と個別契約が必要な都道府県一覧

1 新規の申請登録

これまでに承諾記号番号を取得したことのない方が、新規で受領委任の取扱いを申請する場合

[提出書類]

(1) 様式第1号「柔道整復療養費の受領委任の取扱いに係る申出書」 ※ダウンロード

【各届書送付先】

〒100-0011 東京都千代田区内幸町2-1-1 飯野ビルディング11階 一般社団法人 地方公務員共済組合協議会 あて

③防衛省 = 防衛省番号

自衛官関係の保険者に請求をするには、防衛省に申請を行い防衛省番号を取得します。

申出書・確約書・柔道整復師免許証のコピーといった指定の書式を揃え、提出することになります。防衛省では契約に関する事務手続きを1ヶ月分取りまとめて月末に実施している都合上、毎月20日(20日が休日の場合は、その前の平日)を締切(必着)となります。提出にあたっては、締切に余裕をもってご提出下さい。

 契約に関する事務手続き終了後、防衛省から防衛省番号と承諾年月日を明記した「承諾書」を送付いたします(「承諾書」は、全国の陸・海・空自衛隊の駐屯地等で有効です。)。登録内容の変更の場合は、承諾書は再発行されません。

防衛省ホームページはこちらから

④労働基準局 → 労災の指定機関

 解説する施術所が労災の指定機関として指定を受けるためには、所轄する労働基準局に申請します。書類の提出後、労働局長による審査を経て約1か月半でその結果が通知されます。この通知で指名を受けると労災保険の取り扱いが可能です。取り扱い開始の指定日は申請書類が労働局へ到着した日の翌日となります。指名期間は原則指定日から2年間となっていますが、自動更新となっているため「更新をしない申請」を行わない限り指名は続きます。申請書類は、整骨院における柔道整復師が1人であり、かつその1人が院の開設者である場合と、開設者が法人であったり、整骨院に柔道整復師が複数人所属していたりする場合とではその数や種類が異なります。

柔道整復師の労災指定における必要書類

労災保険指名柔道整復師となるために必要な申請書類は、柔道整復師が1人の整骨院であるか、法人経営であるか、あるいは複数人の柔道整復師が所属している整骨院であるかで異なるため注意が必要です。

【共通して提出が必要な書類】

・確約書

・施術所開設届(写)

・柔道整復師免許証(写)

・施術所の平面図

・施術所附近の見取り図

・指定薬局・指名期間登録報告書

上記に加え、それぞれの場合に応じて下記の書類が必要です。

【柔道整復師が1人の整骨院の場合】

・柔道整復師の施術に係る療養給付たる療養の費用の受任者払の取り扱いに関する申出書

【法人経営、または複数人の柔道整復師が所属している整骨院の場合】

・開設者以外の柔道整復師が担当した施術に係る受任者払いの指名施術所申請書

・柔道整復施術費用の受任者払いに係る同意書(複数人の柔道整復師が所属している場合)

・受任者選任届(法人の場合、および開設者と受任者が異なる場合)

整骨院を所轄する労働局のホームページでは申請書類が一部ダウンロード可能となっています。申請の際は必要書類を確認して申請するようにしましょう。

まとめ

接骨院を開業するために必要な条件がいくつかあります。正しく理解しておかないと、本来やるべきことが後回しになってしまいます。「開業すること」ことが目的ではなく、開業した後にいかに自分自身の思い描く院を作っていけるかが勝負になります。「接骨院を開業するのに必要な条件とは?」正しく理解し、成功する院を作っていきましょう。 

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